★温泉は最高、混浴も最高？

ウム、何か動物の臭いを濃縮したような．．．．げっ、それはイヌの○○の臭いだった。

ここは、中国地方・温泉番付の横綱。岡山県は湯原温泉。
夏の四国ツーリングの帰り、松山市からフェリーに揺られ、いなかの国道を飛ばしに飛ばしてようやくここま
でたどり着いた。

まずは星空を見ながら夜の露天風呂を楽しみ、ツーリングの相棒Ｍ君と温泉街のおでん屋で、ビール
と日本酒を一杯づつ。きょうも酒が美味いね〜。
社会人になってからツーリングの楽しみが少し変わったかな？（笑）

一杯引っかけて温泉街も静かになった頃、おもむろに今夜の野宿場所を探す。
「あったあった」温泉街のどんづまりの泥だらけの空き地。その雑草との境界線あたりに素早くダンロップの
ドームテントを張って今夜のねぐらを確保する。
酔っ払っていても、真っ暗な場所でも、素早くテントが立てられるのは長年のテント暮らしのおかげ、また
チームワークも最高である。

気持ち良くなってしまったわたしは、広い４人用テントで大の字になってさっさと先に寝ることにした。
おやすみなさい．．．ＺＺＺ

Ｍ君はというと、おでん屋のオヤジから「深夜になると近くの旅館から若い女の人が、自然の露天風呂
（混浴）に入りに来る」という情報をゲットして、タオル片手に急いで出かけていってしまった。酔っ払った
まま温泉に入って、心臓止まっても知らんからな（笑）

★暴力的な悪臭が．．．

昨夜の空き地の正体は、泥だらけのバス転回所だった。
始発のバスが来る前にテントを片づけるため、いつもよりかなり早い時間に起きだす。
「地元の人の迷惑にならないようにする．．」、野宿にもマナーと仁義があるのだ。

「さーて、さっさとテントを畳んで出発するか〜」
川のせせらぎの音とうっすらとただよう朝もやのなかでＭ君に声を掛ける。
まだ朝も早いため夏だというのに肌寒く、湿った空気が体にまとわりつく。
狂暴な日中の暑さがうそのようだ。

朝つゆに濡れたテントをバンバンたたいて水滴を飛ばす
そうこうしていると、鼻の奥に「何かの臭い」が遠く、近くただよってきた
ウム、何か動物の臭いを濃縮したような．．．．げっ、それはイヌの○○の臭いのようだった。

テントを畳む手を止め足元を素早く見回す。
ほとんど同時に気がついたらしいＭ君にも目で合図を送ると、やつも足の動きを止めた。
「こいつは近くにあるゾ．．．」

無言の了解ののち、そろりそろりとテントを畳んでいく．．．と再び、遠く近くにあの臭いが漂ってきた。
一体どこから？．．．注意深く足元を見回すが気配はない。
朝露に濡れた近くの雑草の中からか．．．いや、もっと近く、すぐソコだ！

「ウーム」、さらに警戒しながらゆっくりとテントを畳んで行く。
テント本体のグランドシートを１／４にたたみ、両側から二人で空気を追い出しながら
力を入れてロール状に巻いていく。
っと、「うわっ！！」もう巻き終わりというところで、二人同時に大声を出した。
なんと、先ほどから警戒していた「イヌの○○」がペタンコになってテントの下側に張り付いていたからだ！

「うひゃー！！」、「なんてこった．．．」
充分な湿り気を帯びたイヌのそれは狂暴な悪臭と光沢を放っていた．．．ウウッ
しばらくそこで唸っていたが、自分たちでどうにかするしかない。
そこでひらめいた、昨日バイクに軽油を入れられかけたスタンドでもらったウエットティッシュ、これを
使ってきれいにするしかない。昨日はえらい災難だったがおかげで助かった。

二人でウエットティッシュを使いどうにかテントをきれいにし、新聞紙を当ててテントの袋に丸め込んだが、
作業が完了する頃には今度は自分たちにヤバイ臭いが移ってしまった。

「たまらんな〜」
でもしかし、すぐ近くにいい温泉があるじゃないか〜。
よく手と体を洗ってから露天風呂にドボン。
朝風呂も堪能し、すっかりきれいな体になってからツーリングの続きをエンジョイすることが出来たのだ
った。

「イヌにはご注意！！」 写真の方と、本文は関係ありません

★後日談

この夜がキャンプ最終日だったので、その後ツーリング中にテントを使うことは無かったが相棒Ｍ君の検
証の結果、イヌの○○のうえで寝ていた犯人は私だということが明らかになった。
このテントはＭ君の所有物だったのだ．．．ゴメン
長年の友情関係に若干の亀裂が走った。

皆さんも、酔っ払って暗闇でテントを立てるときは十分ご注意を。
そんなの、「わたしら」だけですかね〜

※アクセス解析の結果から、お昼休みに当サイトに遊びに来られている方も多いことは充分わかっており
ましたが．．．気分が悪くなったらゴメンナサイ
問題のテントは、いまでも現役で活躍しています（笑）

＜2000.9.11追記＞
この秋の林道ツーリングにそなえ、手狭になってきた自分のテントの代わりに、昨夜問題のテントを
Ｍ君から借りてきました（ほとんど１０年物の４人用です）
そのとき、彼から動物に関する新しいネタを仕入れてきました．．．．

今年の夏のツーリングの帰り、東名高速の愛知・静岡県境の山あいをブッ飛ばしていると中央分離帯のか
げから突然黒い固まりが飛び出してきて彼の１１００の前輪に激突。一時は横に向きかけ、タイヤから
白煙を上げるバイクをＭ：ｉ２のトム・クルーズ顔負けのアクション（かなり彼
の誇張が入っていると思いますが、笑）で必死で立て直し、どうにかバイクを路肩に寄せてみると．．．．

ディスクローターは振れてしまってフロントブレーキは利かず、フロントフォークはわずかに曲がり、ヤバくて
５０ｋｍ／ｈ以上出せない状態になってしまったそうです
そしてその黒い物体の正体は．．．．なんと、サルの集団だったそうです
サルの方もタダでは済まなかったでしょうが、Ｍ君の方も死ぬほど恐い体験と夏のボーナスの半分が吹
っ飛んだそうです

わたしも高速道路によくある「動物注意！」の看板を、これまではあまり気にした事も無かったのですが天下の東名でもこのありさまですから、いなかの高速道路を走るライダーの皆さんは十分注意が必要ということでしょうか？

最後に、「あのスタントをもう一回やれ」、といわれても絶対無理だ！
と彼は言っておりました（笑）

＜＜みなさんがが旅先でであった、おもしろい体験をお聞かせください＞＞  
キャンプに関する失敗談はもとより、動物にまつわる面白いお話、こわいお話．．．．。
などなど、なんでもけっこうです。貴方のとっておきのネタ、おはなし、お待ちしております。

ICA03706@nifty.com   ２輪、４輪 林道ツーリングガイド編集室


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