夏は暑い！、ということで早朝５時前に出発し、日の出とともに出艇。
涼しい朝の海をクルージングすることにした。


夏場は、西脇海水浴場は駐車場も有料で、ネットも張られて出艇できないため、
防波堤の切れ目に小さな浜のある場所から出艇することにした。

また、瀬戸内では潮の流れにも充分注意しなければならない。
７時ぐらいに東向の潮の流れが西向に反転するのをあらかじめ確認しておいた。
上手く行けば、ずっと追い潮で漕いで行ける。


体にまとわりつく朝の湿った空気の中を、まずは黒島に向けて漕ぎ出す。（５：３８）

島までの約２ｋｍは牛窓港の出入り口になっている。
すでに早朝の漁を始めた漁船のエンジン音が時々聞こえ、
そのたびに四方をワッチしながら早めのスピードで黒島を目指す。
後づけの手作りスケッグは調子よく、直進安定性はばっちり。


前島に上陸して休憩（６：２５）

黒島は、前夜から夜明かしで来ている釣り人が結構たくさんいた。
牛窓あたりはチヌ（黒鯛）釣りの名所なので、
関西方面からも多くの釣り人がやってくる。

朝日に照らされた黒島を回りこんで、もう一回島渡り。
前島南西の砂浜に上陸し、おにぎりとナッツで軽い朝食にした。
今日は風も波も無く本当に穏やか。絶好のシーカヤック日和だ。


黄島南岸の灯台が見えてきた（７：０６）

前島の南岸を見ながら東へ進んだあと、また島渡りをして黄島へ向かった。
前年の５月連休に牛窓ウォータートレイル事務局のツアーで家族と来たところだ。
ツアーのときは前島から黄島を往復しただけだったが、
今日はすでにその何倍も漕いで来ている。


灯台の近くまで来た。上陸しようとも考えたが、
潮の流れも結構速く、岩場ばかりで上陸しやすい場所が無い。（７：０８）
写真だけ撮って、先に進むことにした。
このあたりは良く釣れるのか、漁船や遊漁船、個人の釣り船などが
１０艘以上ウロウロしている。あまり近づかない様にゆっくり岸沿いを東に進む。

灯台を過ぎ、黄島の南東端の岬を超えるときに、結構強い逆潮に合った。
潮の向きが変わる時間に遅れてしまった様だ。少し沖まで水深が浅くなっているようで、
岬のすぐ沖は水深１ｍ弱。５０ｃｍぐらいの高さの三角形の波が行く手に広がる。
川で言えば、ちょうどザラ瀬のスタンディングウェーブが連続するところを
逆方向から漕いでいるような感じだ。

潮の流れが速く、なかなかフネが前に進まないし、シーカヤックで
スタンディングウェーブの中を漕ぐのも安定が悪い。
岸側にいた釣り人に声をかけ、目一杯岸寄りの流れが弱くなったところを
漕ぎあがって岬を超えた。

海でも浅いところは、思いのほか潮のスピードが速くなるのは初めての経験。
ウウム、少し沖を回ったほうが良かったな〜。次からは気をつけよう。


岬を超えた後、もう一回島渡りして青島の南岸へ。（７：５１）
ちょっとくたびれたのでひと休み。ここから南には小豆島（しょうどしま）まで島は無い。
広い海を見ながらゴロンと浜で横になる。


再び前島に上陸（８：２８）

つぼ網（このあたりに多い小型の定置網）をいくつか越えて青島を一回りしたあと、
再び前島の南岸を目指す。

前島と青島、黄島の間の海域は良く釣れるのか、１０艘以上の漁船が漁をしている。
それらの動きに充分注意しながら一気にダッシュ。前島に辿り着いた後もう一回休憩。
結構日も高くなり暑くなってきたなー。腕もパンパンになってきたし腰も少しダルくなってきた。
ここでは少し長めに休憩。すぐ先の岩場では釣り人が３０ｃｍぐらいの大物を取り込んでいた。
やっぱりこの辺は釣れるんだなー。


黒島と牛窓港の間にある赤灯台。バックの山にはホテルやペンションが並ぶ。（９：１７）

くたびれたので、前島の南岸をノンビリと西へ漕ぎ進む。
前島の西端から黒島の東側を通る。
黒島の東側にはキャンプに良さそうな砂浜が広がっている。

ここからは、牛窓港からの航路を横切る形で出艇場所まで一直線に漕ぐ。
牛窓には大きなマリーナがある。
晴天に誘われて、ヨットも出てきて湾内をクルージング中。


出艇した砂浜に無事到着（９：２９）。本格的に暑くなる前に牛窓の海を堪能できた。
夏場は早朝カヤッキングに限る。本日は、最高のシーカヤック日和で言うことなし。


山の上のオリーブ園から見た牛窓の海。
正面の島が前島、右端は黒島。
遠くに見えているのが小豆島。郷里の海も良いもんだね〜。